新年を迎える。2023。あけましておめでとう。
大みそかから今日までは、振り返れば特になにを成したということもなく、なかなかに正月らしく、だらだらと過した。
元日は午前中に、近所の神社へ初詣に繰り出した。そこまで大仰ではないが、おみくじなんかも普通にある、いい規模の神社。ここで引いた去年のおみくじは大吉で、かなりいい内容だった。今年はそれが中吉で、内容もあまりピンと来なかった。でもなんというか、個人的に、去年に較べて今年は、神頼み的な気持ちが薄いように思うので、この印象の違いは、要するにこちらの受け止め方だろうとも思った。調子のいい話と言えば調子のいい話だが、とは言え神的なものって、そもそも機能的に、すがりたいときにだけすがればいいんだと思う。今年はそれがそこまで必要ない心持ちだというのなら、それに越したことはない。
午後は、実家で親戚の集い(と言っても両親と三姉妹とその家族である)が催され、鮨などのはなやかな食事を愉しんだ。年末年始はオートメーション作業だと以前書いたが、この手の集いにまさにその思いを強くする。長女の夫としての立ち回りが、長年の勤続によってどんどん熟達してきたように思う。
2日は、午後から妻子らはまた実家に行くというので、僕はひとり、家で好きにした。この午後からおろち湯ったり館は開いていて、少しの逡巡はあったものの、やはり行かなかった。でも時間の過し方としてあまり有意義にできなかったので、結果的には行けばよかった。晩ごはんは、まだ昨晩の海産系の豪華食事が体に残っている感じがあり、簡素なものがいいと思い、豚汁とおにぎりとだし巻き卵にした。これがとてもよかった。
3日は、会員であるプールが今年の営業を始めたので、午前中から泳ぎに行ってしまう。先週の火曜日に行っているので、実は1週間ぶりでしかない。でもすごく久しぶりのような気がした。いつもは退勤後なので、もうここ数ヶ月、泳ぐとき窓の外はすっかり暗くなっていたのだけど、新年ということもあろうが、明るい陽の光の中の水泳は気分が良かった。今年もたくさん泳ごうと思う。
夕方から夜にかけては、今年最初の記事、「nw」にアップした「クラショー」を作製していた。これがものすごく愉しかった。ショーツを作るのも愉しかったし、記事を書くのも愉しかった。僕の両輪である裁縫とブログが、高純度でマッチしたな、と思った。新年一発目にして、これが到達点かもしれない。そのくらい愉しかった。
明けて今日は、連休最終日にしてピイガの誕生日である。今日から仕事の職場と、今日まで休みの職場が、世の中では大きく二派となっていて、それは誰しも4日まで休みのほうがいいだろうが、僕の場合はただ休みが多いほうがいいというだけでなく、実利的な理由から、3日までと4日までではぜんぜん対応が変わってくる。しかしそれであっても、1月4日生まれというのはやはりバタバタするのだった。
今日の午前中は、出雲大社に参拝した。やっぱり地元民として1年の早い段階に出雲大社には参っておきたい。かと言って大渋滞だろう3が日に行くのは避けたい。というわけでの、観光客はもうあらかた帰ったであろう4日である。期待した通り、そこまでの混雑ではなかった。正月で特別に開く本殿も含め、ひと巡りする。初詣は先によそで済ませたが、とは言え出雲大社はやはり特別な気もして、すっきりした気持ちになった。
午後はピイガの誕生日祝いの準備。ごはんのリクエストは、「餃子の皮のたらこのピザ」とのことで、実に安上がりだが、それではメインにならない。それ以外はお任せということだったので、ちらしずしを作った。お祝いらしい、いい献立になったと思う。食事のあとはケーキ。クリスマスがお店のブッシュドノエルだったので、誕生日はいつもの、出来合いのスポンジを買ってきてデコレーションしたショートケーキである。7号の、大サイズで作る。オーソドックスなショートケーキは、やはり問答無用においしかった。なにしろ久しぶりだ。クリスマスに食べていたら、こうは愉しめなかったろう。かつては実際にそれをしていた。クリスマスは豪勢に、2段にしたこともある。そして1月にはすっかり食傷気味になっている。数年それを繰り返して、このたびようやく学習した。誕生日プレゼントは、年が明けてからネットで注文をしたので、当然まだ届かない。届いて、届いたものを実際に使ったら、また記そうと思う。
かくしてピイガが9歳となる。8歳が9歳になったというのは、正直言って感慨を抱きづらい数字なのだが、この数日、従妹の0歳児と触れ合ったので、そこからの成長ということを思うと、ずいぶん育ったものだな、と感じる。ポルガ(ちなみに年女)が絶賛反抗期中で、もとから接しづらいキャラだったのが、もはやコミュニケーション面において壊滅状態になっている中、人懐っこく明るいピイガの存在は、わが家の貴重な救いとなっている。相変わらず騒音めいたやかましさはあるものの、しかし無上に愛しい。これからも健やかに育ってほしい。
そうして年末年始の連休も終わろうとしている。後半(年始)ややダレたが、それでもほどほどに堪能できたのではないかと思う。74点くらいの出来。明日からは労働。年末年始の休みが待つ12月に対し、1月2月の、明確な心浮き立つ予定のない山陰の冬は、過酷である。せいぜい気丈に生きようと思う。