「cozy ripple名言・流行語大賞」と「パピロウヌーボ」を無事に投稿することができた。去年は心身の調子が整わず中止にしてしまったので、今年はそれができた、ということがなにより嬉しい。実際、なかなかの労力である。趣味でブログをやっておいて労力もなにもないだろという話だが、この10日間くらいはそれにかかりきりだったのだ。そこから解放された歓びもまた、全身を優しく包み込んでいる。なによりどちらもとてもおもしろいものに仕上がったという達成感もある。
この1週間ほどのことをざっと記録しておく。
先週の日曜日は午後から義両親が子どもを連れ出してくれるというので、ここぞとばかりに、ファルマンと僕は夫婦水入らずでしっぽり、なんてことを本当に実行していたらこんなふうにエピソードを開陳することはしない。現実は、ファルマンは(言うまでもなく)家で過し、僕は意気揚々と、おろち湯ったり館へと繰り出したのだった。この10日ほどは上記のふたつの企画にかかりきりで大変だった、とホザいた舌の根も乾かぬうちに、こんな白状をするというパターン。しかし雲南市にあるおろち湯ったり館は、12月に入ると2階の露天が閉鎖されてしまうので、この11月の最終日曜日は、それを享受する最後のチャンスだったのだ。しかもこの日は月にいちどの薬草湯(今月はどくだみ)ということで、いよいよ久しぶりに行くっきゃなかった。いつぶりの来訪かと言えば、なんと今年初で、去年の大みそか以来である。島根への再移住を決めた際、あのおろち湯ったり館に、車で30分弱で行ける場所で暮すんだな、足繫く通おう、と心に誓ったのに、現実はこの体たらくである。なんだかおろち湯ったり館にも、当時の自分にも、不義理な気がする。それで11ヶ月ぶりの湯ったり館はどうだったかと言えば、これが、本っっ当によかった。やっぱりおろち湯ったり館は夢のような場所だな、という思いを新たにした。プールがあり、サウナがあり、開放的な露天があるのだ。行くたびに高確率で、これ以上に僕の欲求を充足させる施設は他にないな、ということを思う。もう露天は閉鎖されてしまったし、なにより本格的な冬になれば、雲南市のほうへは、道のコンディション的になるべくなら車を走らせたくないので、またしばらく間が空くが、来春以降は今年よりも努めてアグレッシブに訪れようと思った。
この日の晩は、19時からというゴールデンタイムに、ワールドカップ予選リーグ第2戦のコスタリカ戦が行なわれるということで、当然それを観ながらの晩ごはんということになり、ならばダラダラ食べられるメニューにしようと、たこ焼きにした。これはとてもいい趣向で、日曜日の19時というとても恵まれたタイミングでの試合の、勝てば十中八九決勝トーナメントに出場できるという状況で、しかもドイツに勝ったんだからコスタリカには勝てるんだろうと国民の大多数が信じてやまない、この幸福な夕餉において、たこ焼きは最適なメニューだったと思う。たこ焼きは美味しかった。試合は阿鼻叫喚だった(主にファルマンが)。対戦相手的にも、日程的にも、いちばんいいお膳立てがなされた、この試合がこんなことになるかよ、という感じだった。そのあと寝る前に見た「鎌倉殿」では実朝と公暁も死んで、いろいろ暗く、なんだかとてもダウナーな晩となった。
第3戦、スペイン戦は、平日の朝4時から開始で、しかも相手はスペインということで、あまり身が入らなかったが、それでもなぜか自然と5時半前あたりに目が覚め、スマホで速報を見たら2対1で日本がリードしていたので、慌ててリビングに行ってテレビを点けた。そして試合終了を見届けた。開催前、コスタリカにはなんとしてでも勝って勝ち点3をゲットし、残りの2試合のどちらかを引き分けにできたらもしかしたら、なんて予想がなされていたのが、結果的には正反対のような結果となり、奇想天外だと思った。アラームが鳴るまで15分ほどあったので布団に戻ると、ファルマンがうごめいていたので「日本がスペインに勝ったよ」と教えたら、しばらくの沈黙ののち、「うぇーっ!」と叫んだ。ちなみにこのとき起き抜けにおかしな動きをしたらしいファルマンは、腰を悪くして、今も背中に湿布を貼っている。サッカーにそこまで興味がないくせに、挙動だけは熱狂的なサポーターなのだよな。
あとこの期間の日々で特筆すべきこととしては、ちょうど12月に入ったあたりから気温がガクンと下がり、わが家も石油ストーブが稼働しはじめ、いよいよ本格的な冬に入った感がある。そしてまだ体や体制が整っていないせいもあるのだろうが、寒さがとても身に沁みている。筋トレは、厚着でするものではないので、なかなか取り掛かる気力が湧かない。筋トレ自体は、やっていてそう体が温まるものでもないし。冬はどうしても委縮することだ。せいぜい挫けずに明るい気持ちを持って日々を過そうと思う。