週末をのんびりと堪能したような、別にそうでもないような。
土曜日の午前は子どもたちを自転車外出に連れ出してやる。まあまあ暑かったけど、暑くてしょうがないというほどではなかった。ポルガの運動会があったあの週末以来、暑いは暑いが、最高気温32度みたいな阿呆なことにはならない日々が続いていて悔しい。自転車を走らせる並木道は、車はもちろん来ないが、人や自転車の往来はあるので、「道の左側を走りなさい」ということを指導するのだけど、娘たちはふたりともすぐにそのことを忘れるのだった。片道20分往復40分ほどの間に、合計12回くらい言ったと思う。俺は左おじさんか。さらには道の真ん中らへんに来てしまっているので「左に寄りなさい」と言ったら右に寄るというパターンもあり、そんなところはファルマンにそっくりだと思った。
昼ごはんはそうめん。冷やし中華に遅れること1ヶ月あまり、今年初そうめんである。こちらはこちらでおいしい。特にひと口目がおいしい。無上においしく思う。5口目くらいからはもうおそんなにおいしくない。この落差はすごい。ならばコース料理でひと口サイズのそうめんが供されればいいのかと言えば、そんなことも決してないだろうと思う。そんなにおいしくないたっぷりのそうめんがまだ皿にあるから、ひと口目が異様においしいのだ。蟻の2割は常にサボっている、という話を思い出す。8割のそんなにおいしくないそうめんがあるから、2割のそうめんが輝く。
午後は晩ごはんの準備を済ませたあと、近所にある公共のフィットネスジムへとひとり出掛けた。プールの延長線で、とうとうそっちへも進出してしまう。俺の今年の肉体改造への情熱、とどまることを知らない。そのうちさらっとフットサルなんかやり出すんじゃないか。ジムでは走ったり筋トレをしたりした。トレッドミル(ランニングマシーン)というものを、生まれて初めて体験する。愉しかった。20代の頃は、必要性を感じなかったというのもあるが、それ以上に肥大化した自我によって、こんな施設には足を踏み入れなかった。それが今は丸くなり、正直に「初めてなんです」と伝えて、マシンの使い方も臆せず教えてもらえるようになった。なんだか生きやすくなったな。年を取るのも悪くない。
いい汗をかいて帰宅。晩ごはんはビーフシチュー。午前中の散歩ついでの買い物で、ガーリックフランスが安く、そこから起草してメニューを決めた。もちろん市販のルーを溶かすだけの、ぜんぜん本格的じゃないやつ。滅多に作って食べるものではないが、やってみたら想像通りの味で、それなりに満足した。カレー:クリームシチュー:ハヤシライス:ビーフシチューの発生確率は、75:18:5:2くらいの比率かなと思う。次のビーフシチューの発生まで、カレーが38回なされる計算。
翌日の今日は家族で外出。プールへ行く。僕が会員になっているプールと、前に行った50メートルプールがあるプールと、今日はまた別のプールだ。せっかくだからいろんなプールに行ってみようぜという思いと、あとプールのあとの用事の繋がりなんかを考慮して、そういうことをする。わりと盛況していて自分の泳ぎはほとんどできなかったが、ここでがつがつする必要がないほど平日に泳いでいるので別にいい。ポルガの泳ぎは、成長しているような、していないような。ちなみに小学校の授業でも週明けからプールが始まるらしい。しかし小学校のプールの授業って、どういうことをするんだっけ。スイミングってできる子とできない子の差が激しいだろうに、どう授業を進行するのか想像がつかない。
プールのあとは少し買い物をして、それから吉野家の牛丼を買って帰る。ぜんぜん想定していなかったが、泳いで一家全員お腹はペコペコだったし、タイムリーにテイクアウトが割引中だったので、もう牛丼以外に考えられなくなった。帰宅して食べたら夢のようにおいしかった。どんぶり飯をがつがつがつ、とかっくらった。午前中に泳いで昼食に牛丼って、健全か。気持ちのいい青年か。
午後は僕だけ近所のスーパーに買い物に行ったり、今日買って帰ったファルマンのパンツの裾上げをしたりした。晩ごはんはビーフシチューの残りと、ガーリックフランスの残りと、あとパンがそこまで残っていなかったので、きのことバターでごはんを炒めたものを出した。ビーフシチューに合ってなかなかおいしかった。
まあそんなようなところの週末。ちなみに今日は6月9日。なんとなく焦燥に駆られるというか、こうしちゃいられない気持ちにさせられる日付。