フリードの1年点検とたこ焼き

 フリードの1年点検を行なう。もう1年が経ったのだ(正確に言うとまだ11ヶ月くらいなのだが、ちょうどオイル交換のタイミングになったので早々にやってもらった)。フリードは最初こそ軽自動車からの変化で違和感があったが、今ではすっかり気に入っている。車体カラーの黒も、納期的にそれしかちょうどいいのがなかったから渋々の黒だったが、今はもう「黒のもんだな」という気持ちになっている。なにしろ滞在時間が長い(すなわち通勤時間が長い)ので、居心地はどんどんよくなるに決まっているのだった。
 フリードがやってきて1年になんなんとするということは、ファルマンが免許を取得してからも1年が経つということだ。ということは初心者マークを外してもいいということになるが、どうやらファルマンにその気はまるでないようだ。たったいま検索をしたら、初心者マークは1年以内に着けないで運転すると違反だが、1年以上経って着けていても別に違反ではないらしい。じゃあ着けていればいいと思う。客観的に、ファルマンの運転の様を見ていて、心の底からそう思う。ファルマンは子どもを病院に連れていった際、診療の前に付き添いの親も含めての体温検査を求められたが、運転の緊張によるヒートアップのためにとんでもない高温をはじき出してしまい、院内に不穏な空気を漂わせたことがあるため、次からは病院に行くときは額にひえピタを貼っていくことにしている、というエピソードがあり、それを先日の横浜で披露したらとてもウケた。まだそんな塩梅なので、初心者マークは決して外せない。
 午前中にホンダに車を持っていき、代車で帰り、夕方に作業完了の連絡を受けるまでは、家でのんびりと過した。子どもたちは昨日、2回目の新型コロナワクチンの接種を行ない、5歳から11歳までが受ける子ども用のそれなので、ポルガにとっては負担は小さいようだが、ピイガにはけっこう来るらしく(今年も学校では1年生に間違えられたようだし)、しかも昨日から微妙に風邪気味ということもあり(病院でそのことは伝えたが、医師曰く「ぜんぜん関係ないから大丈夫」とのことだった)、今日は不調そうだった。昼はうどんにした。裁縫は、母の日の宿題を終えたので、久々に自分のビキニショーツに掛かることができ、癒された。ショーツ縫ってると、やけに癒される。健全な趣味だな。
 車を回収したあとは、晩ごはん。晩ごはんは、たこ焼きの予定を前から立てていて、ピイガもそれなりに回復していたので、実行した。ただし食卓を一緒に囲むのは僕は止すことにして、しかしたこ焼きを焼く役目は僕なので、どうしたかと言えば、IHクッキングヒーターからたこ焼きの鉄板、材料一式を部屋に持ち込み、工業用ミシンの横のスペースでせっせとたこ焼きを焼いて、焼き上がったらリビングに届ける、という方式にした。なんだかおもしろかった。工業用ミシンのテーブルでパソコンを使う人間はたぶんそれなりに存在するが、たこ焼きを焼いた人類はさすがに僕が初ではなかろうかと思った。たこ焼きはおいしかった。ちなみに今回、ウインナーやうずら、もちたらこ、チーズちくわなど、いつもの具たちにがんばってもらい、とうとうタコを使わなかった。以前から、具の中でタコがいちばん、値段が高いのに人気が低いということが判明していて、それでもたこ焼きという名称を用いる義理からたこは必須としていたのだけど、今回はいよいよ、別にいらないや、となったのだった。まさかたこ社長も、自分の興した会社を追われる羽目になるとは思っていなかったろう。手巻きずしも、刺身はほんの少しでよくて、たらこマヨとか、アボカドとか、納豆とか、卵焼きとか、そんなもののほうが、むしろおいしかったりする。舌がどんどん安くなっているのだろうか。
 そんな休日だった。なんだかあっという間だった。