夏との折り合いと父の日のおくび

 先週の日曜日、これは梅雨に入ったな、ということを呟いたが、蓋を開けてみればぜんぜん雨の降らない1週間であった。気象庁的にも中国地方はまだ梅雨入りの宣言が出されていないようである。しかし降雨こそないが、どうにも湿り気のある暑さで、体がしみじみと重い。30℃になんなんとする気温に、まだ体が対応できていないというのもあるだろう。労働を終えて、帰宅し、晩ごはんを食べたら、あとはもうひたすら眠だるい、という日々だった。夏はこれから3ヶ月あまり続き、さすがにずっとこんな調子ということはないはずだ。どこかでこの暑さと折り合いをつけるときが必ず来る。なるべく早く来ればいいと思う。
 土曜日は毎週定番の買い出しに出る。生鮮食品のほか、ボディーソープを買った。選んだのはにおい対策を謳ったもの。これも夏の出だし特有の現象だろうが、1日かけてじっとりと醸成された汗などのにおいが、夕方ごろにはひどいことになっているような自覚があり、それはとてもテンションが下がることなので、速やかに打開したいと思った。
 晩ごはんはお好み焼きにする。ちなみにだが、今週は父の日ということで、去年のそれを確認しようと思って当該記事を読んだら、なんと1年前のこの土曜日の夜も、僕はお好み焼きをやっていた。先週のゴールデンユートピアおおちに続き、なんか空恐ろしくなった。たぶん去年の僕も、このむしむしとした気候に際し、あまりゴテゴテしたものは食べる気にならないし、かと言ってあまりにもさっぱりし過ぎたものも力が出なそうだしと逡巡した結果、キャベツたっぷりのお好み焼きへと思考が帰着したんだろう。分かるよ。
 今週は、ポルガが試験前で部活がないので、2日とも朝がのんびりだった。そして朝はまださすがに涼しいので、眠りの質は悪くない。平日はどうしても睡眠量に不満があるので(もっと早く布団に入ればいいのだが、起きていたい気持ちもあるわけで、なかなか難しい)、休日は思う存分に二度寝三度寝してやろうと意気込んでいたのだが、いざ休日を迎えてみれば、なぜかそこまで眠れないのだった。平日の朝の、既定の時刻に起きなければならない恨めしさの分だけ、休日にその鬱憤が解消されればいいのに、意外と「もういいかな」という感じで目が覚めてしまう。生きるのが下手なのだろうか。
 明けた日曜日も、買い出し以外は特に出掛けることはせず、ファルマンと子どもたちは昼間に実家へ行き、三姉妹からの父の日のプレゼントの贈呈などをしていたが、僕は参加せず、家でのんびりと過した。なんだか今週末は本当にぼんやりとしてしまったな。
 晩ごはんは、スーパーで買った鮨。ちなみに去年は手巻きずしをしていた。鮨はもちろん美味しく、充足感があった。まだ残っているので、このあと「光る君へ」を観ながら、酒を飲みつつ、つまもうと思う。いい時間だな。
 ちなみにわが家の父の日らしいムーブとしては、ピイガとファルマンとで、プリンを作ってくれた。うん、と思う。父の日でプリンと言うが、ほぼ同一サイズの容器に7つ作製し、3つを実家に持っていき、わが家で4つを食べたので、こう言ってはなんだが、ぜんぜん特別扱いされていない。そのことに少しだけ、釈然としないものを感じている。まあそんなこと、おくびにも出しませんけどね。おくびにもね。