晩秋公園

 のんびりと図書館と公園に繰り出す。11月の過ごしやすい気候だった。
 図書館では小説を何冊か借りる。この半月ほど、自分の1年間の日記を読み返す必要があったこともあり、本を本当にまるで読まずにいたら、さすがに暮しが味気なく物足りない気がしてきたので、読書欲が高まった。それで吟味して借りた。心が充足するような読書ができればいいと思う。
 公園では遊具でひとしきり遊ばせる。ポルガは相変わらずアスレチック系の遊具に目がないのだが、ピイガは近ごろになって、鉄棒と雲梯に嵌まっている。セレクトが質実剛健でかっこいい。今日の公園で初めてピイガが雲梯をするところを見たが、それはもうスイスイと、端から端までを腕の力だけで伝って進んでいたので、びっくりした。子どもは体が軽い、とは言うものの、僕なんかは子どもの頃だってあんなものはいちどもできたことがない。両手でぶら下がるだけで精一杯で、一瞬片手になって次の棒へ進んでいくなどという行為は、自分とは完全に別世界の話だと思っていた。それなのに娘はできる。ポルガはこれまで雲梯なんて見向きもしなかったが、ピイガがあまりにも愉しそうにやるので触発されたか挑戦してみた結果、こちらもわりとできていた。信じられない。ここは完全にファルマンの遺伝子だ。研究所のゴリラと生殖した果以があった。
 そのあとはがらんどうのような広場にレジャーシートを広げ、昼ごはんを食べた。持ってきたのは炊飯器に残っていたごはんで作ったおにぎり4つきりで、これだけだともちろん足りなくて、家に帰ったあとに半端な軽食を取る必要が出てくるなあと思っていたところへ、園の端の木立の向こう側にコンビニの看板を見つけ、色めき立つ。そしてサンドイッチやフライドチキンを買い足し、ちゃんと昼ごはんにすることできた。たまに食べるコンビニのジャンキーなフライドチキンはおいしい。外で食べるからなおさらおいしい。
 腹ごしらえを済ませたあとは、写真撮影タイム。僕はやっぱりLINEの画像を自分がバトンを華麗に回している姿にしたいという欲望があり、ファルマンに撮影してもらう。そして子どもたちに関しては、もうそろそろ来年の年賀状のそれを撮らなければならない時期になってきたため(11月中盤あたりから、運営ブログの企画、クリスマス、正月、そして子どもらの誕生日と、こなさなければならない事項がいろいろ出てくる)、それを目論んで写真をたくさん撮った。結果として、前者はなかなかいい写真が撮れて、それはもう背景画像に設定した。後者は、まあこれでも悪くはないかなー、というものはあったのだが、もう少し粘ってみようということで、その画像で早速年賀状のデザイン作成を始める、ということにはならなかった。ちなみに夏の終わりあたりに作ったポンチョを着せていたので、今日撮影した後ろ姿の写真で、そのうち「nw」に記事を書こうとは思う。
 帰宅後は撮った写真をパソコンに取り込んでみんなで眺めて笑ったりして、ゆるゆると過す。そう言えば今日は午後に酒を飲んだり昼寝をしたりしなかったな。
 晩ごはんは鍋ラーメン。どうもここ2回くらいの鍋ラーメンはあっさりしていてコクがないという不満があったので、コクを出すにはどうすればいいかと考え、ちくわをたくさん入れてみる。その結果かどうかは分からないが、満足いく出来になり、感動しながら食べた。家族であたたかいものを囲んで食べるのは嬉しい。