バタバタ3連休

 3連休の初日は、体力的に余裕があるし、「この3連休を満ち足りたものにしたい」という高い志もあるため、いつもよりちょっと大掛かりなことがしたくなる。それで大型公園に繰り出そうとか、近ごろ発見した近隣の温水プールに行こうだとか、いろいろ発案したのだけど、寒いだとか、ファルマンの月経だとか、いろんな諸事情により、結局カラオケになった。まあ冬場はカラオケで満足するほかない。どうせボヤボヤしているうちに冬は去り、じきに屋外で遊べるようになる。焦ることはないのである。
 というわけでいつものカラオケ屋に赴いて、唄ったのは以下の通りである。
 1曲目、「硝子坂」(高田みづえ)。2度目の歌唱。イントロがいいのでオープニングにふさわしいと思ってセレクトした。喉慣らしにもちょうどよかったと思う。
 2曲目、「ヒトリゴト」(ClariS)。アニメはぜんぜん知らないパターン。曲を聴いて、これはいいと思って唄った。しかし妻と娘とのカラオケでこれを唄っても、「おっ、パピロウさん、クラリスを唄いますか」みたいな感じは一切ないのでなんの意味もない。
 3曲目、「Bedtime Story」(西野カナ)。活動休止宣言を受けての歌唱。なんだかんだで西野カナの歌はいろいろ唄ってきたので感慨深い。
 4曲目、「夜桜お七」(坂本冬美)。昨年の紅白での歌唱を目にして、自分側の機が熟したということだろう、やけに感動して、唄いたくなった。サビの部分がめっぽう気持ちよかった。サビじゃない部分のリズムや間をどうにかするのが難しく、ここに修行の必要があると思った。
 5曲目、「恋人試験」(松本ちえこ)。有線でたまに流れて、常々なんだこりゃと思っていたこの曲を、とうとう唄ってみた。とても唄いやすかった。職場で有線が流れるわけではないファルマンも「ああこの歌ね」と知っていて、姉さん女房の馬脚が現れたな、と思った。
 6曲目、「どうせ死ぬなら」(あいみょん)。あいみょんの初歌唱。あいみょんはなんだかんだで昨秋からよく聴いている。あいみょんいいよね。現代の若い女の子の感性とフォークソングが融合した感じで、とてもいい。
 7曲目、「Dokkin 魔法つかいプリキュア!」(北川理恵)。プリキュアのオープニングソング全曲集みたいのを借りて、年末は車内で聴きまくっていた。その中でいちばん気に入ったこれを唄った。妻と娘たちは、例の地方局での再放送で、「スマイルプリキュア」と「ドキドキプリキュア」には詳しいが、それ以外のプリキュアに関してはまだ思い入れがなく、そんな中で父親の唄う「魔法つかいプリキュア」はどこまでも浮いていた。家族相手にさえ浮くカラオケなんて、僕の孤独はいったいどの境地まで行くのだろうか。
 カラオケのあとは100均に寄って、来たるべきポルガの誕生日祝いのためのパーティーグッズなど買った。その店内で職場のおばさんにバッタリと出会い、それはいつも娘たちにお菓子や、家で栽培しているプチトマトをくれたりする人だったので、常々どうにかして対面させてやりたいと思っていて、期せずしてそれが叶い、とてもよかった。とは言えうちの娘たちの、他者への心の開かなさ、愛想のなさ。特にピイガ。人見知りとか、引っ込み思案とかではなく、あいつの知らない大人への基本姿勢は、もはや敵対心である。眼光鋭く、睨みつけるのである。いったいこれまでの人生で、知らない大人になにをされたというのか。
 帰宅後は家でのんびりしていた。3連休の外出計画はこれで終了してしまい、翌日の午前に冷蔵庫の搬出と搬入がある以外は、特になんの用事もなかった。それで、さあどうするかな、と茫洋と構えていた。そんなタイミングで夕方に、ファルマンの母方の祖母が亡くなった、という連絡が入った。我々の祖母となるともう90くらいであり、そして年末あたりからそういう話はあったので、衝撃はなかった。これを書いている3連休最終日の現在はその真っ最中だが、3連休の後半はそれに関する準備とかでバタバタした。している。