GW前半

 4月最後の2日間は、もうGWのような、まだGWでないような、とても半端な感触の土日なのであった。
 土曜日はずいぶん久しぶりに、子どもたちを連れてプールに行った。子どもたちは気温が高くない時期ににプールに行くと風邪を引くので、年間の家族会員なのに、たぶん7ヶ月か8ヶ月ぶりである。実にもったいない。僕ひとりで家族会員分の料金の元は十分に取っているけれど、次からは絶対に個人会員にしようと思う。子どもと来る週末の日中のプールは、いつも平日の夜にはまあまあ混んでいる、きちんと泳ぐ人用のレーンが空いているので、いつも少し恨めしい気持ちになる。この前の晩にも僕は来ていて、その際は、上級者向けのレーンには、ガチの上級者がいて入りづらく、初級者向けのレーンには、逆によくそこまでゆっくりと泳げるものだと言いたくなるお年寄りがいて、仕方なく僕はそちらで泳いだのだけど、やはり普通に泳ぐと追いついてしまうので待機の時間を取らねばならず、なんとなくモヤモヤしたのだった。リフレッシュのために泳ぎに来ているのに、微妙にフラストレーションを溜めるという無意味さ。中級者という半端者の悲哀である。もっとも世間的には中級者でも、子どもたちに対してはかなり得意になって泳げる。運動方面で父としての威厳を見せつけることができる部門があってよかった。
 帰宅後、晩ごはんはシューマイを予定し、餡まで作り、米も研いで炊飯器にセットまでしたのだけど、日中に行ったスーパーで見た鮨がずっと頭の中でくすぶっていて、と言うかここ数日、鮨を食べたい気持ちがだいぶ高まっていたので、夕方、もしも安くなっていたら鮨を買って、今晩は鮨ということにしようじゃないかと考え、時間を見計らって再びスーパーに行ったところ、果たして大皿の鮨が半額になっていた。だいぶ豪華なやつで、半額とはいえ、もともと6000円ほどするのが3000円だったので、3000円かー、という気持ちはあったのだけど、まあ祝日だし、GWのオープニングだし、などと意味の分からない弁明をして、えいやっと買った。1人前のパック鮨を4つ買うのに対し、大皿の鮨のテンションの上がること。味は、さすがもともとがいい値段のするものなだけあって、だいぶおいしかった。ここしばらくの鮨欲求がいい形で満たされた。
 明けて今日は、特になんの用件もなかったので、僕だけスーパーに買い物に出たほかは、残りの3人は家から出ることもなく、のんびりと過した。GW、帰省したら慌ただしく終わって切ないのに、帰省をしないと逆に時間を持て余しそうな予感がプンプンする。まるで人生のようだな。
 GW中にどうしてもしたいこととして、台所の、流しの下と上の収納の総ざらい、というのがある。そのくらい今日ちゃっちゃとやっちまえよ、という話なのだけど、なかなか腰が上がらず、後半に持ち越しとなった。
 午後のおやつの時間に合わせ、先般から長くやっている、僕とファルマン(とコンピュータひとり)の桃鉄を行なった。期間を100年に設定し、いま53年目。今のところまだ僕の天下が続いているけれど、キングボンビーがついて4、5回も悪さをされたら、数十年かけて積み上げてきたものはあっという間に崩壊するわけで、人生というのは儚いものだな、などと思う。
 それ以外の時間は、ショーツの試作に励んでいた。「nw」にて絶賛漫談中の、のび助ショーツは、型が定まったような、まだ模索しているような、微妙なところである。結局のところ、形が確定しないもの(ちんこ)の形を表現しようとしているので、定まりようがないのである。正解のない問いの正解を探し続ける、これはまるで人生のようだと思う。
 夕方に少しプールへの色気を出すが、夕飯の準備もあってさすがに厳しくなり、断念する。やはり平日に行こうと思う。ちなみに今週は2日だけ出勤すればGWの後半が始まるわけで、この平日のあとのほう、火曜日の退勤後に、ちょっと長い運転になるが、おろち湯ったり館に繰り出してはどうか、ということを少し考えていたが、ホームページを見ると、普段水曜日が休みの湯ったり館は、今週は水曜日を開ける代わりに、火曜日を休みとするのだそうで、残念だった。ホームページを確認して本当によかった。
 夜は焼売を食べた。おいしかった。「まつもtoなかい」で中居正広と香取慎吾が共演していて感慨深かった。少しだけ「笑っていいとも!」の最終回味があると思った。