のんびり週末

 金曜日の夜は猛烈な眠気に襲われた。偉いと思う。1週間を勤め上げ、最後の最後に力が尽きたということだろう。本当に偉い。もっと家人に褒められてもいいと思う。22時くらいに起きていられなくなり、寝室にはまだ布団を敷いていなかったし、ファルマンが仕事をしていたので、リビングで座布団を枕にして横になった。とても珍しいことだ。そこで1時間ほど、たぶんとても深く寝て、眠りの粗熱は取れた感じがした。それでもまだ頭はぼんやりしていて、これは起きていてもなにもできないやつだな、と判断し、晩酌もせず、仕事を終えたファルマンとともに歯を磨き、休みの前夜にしてはだいぶ早めに寝た。休みの前夜というものに、毎週懲りずにテンションが跳ね上がるが、現実はこんなものだったりする。
 翌日は午前中に子どもたちが科学クラブだったので、送迎をする。ファルマンは仕事があったので、送と迎の間に洗濯を干したり、買い物に行ったりと、優れた働きをした。もっと家人に褒められてもいいと思う。子どもたちを回収したのち、昼ごはんに皿うどんを作って食べたあと、みんなで図書館に繰り出す。夏休みのスタンプラリー企画の際に借りた本が読み尽くされてしまい、新しく仕入れる必要があった。僕自身も、かなりの冊数を借りた。とても鋭い着眼点のあるあるだが、うだるような夏が終わり、朝晩が涼しくなって秋の気配を感じ始めると、わりと読書欲が増すと思う。言われてみればそんな気がしてくるから不思議だろう。秋って読書のシーズンだ、と断言してしまってもいい。我ながら斬新な意見だ。
 夕方、なんとなく気が向いたので、ピイガと近所の散歩に出る。だいぶ久しぶり。そういうことができる気候にようやくなった。ちなみにポルガには断られた。ピイガは縄跳びを、僕はバトンを持ち、車が通らない場所まで行ってから、それぞれやった。バトンは、夏を言い訳にできない期間に渡ってのご無沙汰であった。長らくできずにいたのは、労働で指を酷使する状況が続いていたからで、最近はちょっとそこから解放されたので、夏の終わりのタイミングも合致して、本当に久しぶりに回すことができた。そうしたら、ものすごく愉しかった。やっぱりバトンはいいなあ、もっと自由自在に回せるようになりたいなあ、と向上心が湧いた。手首を柔らかくするストレッチを心掛けたりしよう。きっとそれは水泳にもいい効果があると思うし。
 晩ごはんは、横浜から久々に届いたピザに、ポテトサラダと、味を付けて焼いた手羽元というメニュー。おいしかったし酒も進んだが、食べ終わったあと、まあまあの胃もたれ感があった。ポルガは下していた。ポルガはチーズがやはり少し弱点なのではないかという疑いがある。
 夜はポテトサラダの残りなどで、ファルマンと晩酌した。やっぱり週末の夜はこうでなくっちゃ。まあ晩酌自体は平日もしているわけだが、心の余裕が違う。
 翌日の今日は、ポルガが日曜日なのに午前中は部活ということで出ていったが、欠席者が多くて練習が成立しないということで中止になり、すぐに帰ってきた。夏を経ての疲弊もありつつ、新型コロナが相変わらず流行っているようで、おそろしい。わが家は、一応、いままだ、7月のあれがやはり新型コロナだったとすれば、免疫が、ある……よね? という感じなのだが。
 それ以降は、僕が食料品の買い物に出た以外は、外出せずに過した。なんならまた夕方になって涼しくなったら散歩に出てもいいね、などと話していたが、残念ながら夕方からは大雨だった。おやつのあとに4人で大貧民をやった以外は、ファルマンとピイガは一緒になにかしていたが、僕とポルガはそれぞれの部屋で、がっつりとしたいことをして過した。というわけで、のんびりとしたわりといい週末だったんじゃないかと思う。
 来週末は、今のところ3連休が予定されている。3連休ならば、いちどくらいは湯ったり館に行ければいいなあと思っている。つましい願いだな。