クリスマス2023

 なんだかんだでクリスマス寒波というものは、毎年几帳面にやってくる気がする。
 木曜日あたりからどぎついのがやってきて、金曜日の出勤はなかなかハードだった。などと言いつつ、その日の退勤後、プールに寄って帰った。ファルマンに電話で、泳いでくることを告げると、驚嘆された。電話だから分からないが、たぶんのけぞられたのだろうと思う。雪が降ってるような日に、逆にプールに行くというのもオツなもんさ、と思ったのだが、あまりそう考える人はいなかったようで、なんと25mプールのすべてのレーンを含めて、貸し切りだった。また僕の島根の貸し切り伝説に新しい1ページが刻まれた、と思った。ちなみに監視員はいつも通りふたりいたので、泳者よりも監視員のほうが多いのだった。視線を感じながらひとしきり泳ぎ、満足した。
 土曜日は午前中、食料品の買い物に邁進した。土曜日の午前はスーパーが安売りをするので、とてもテンションが上がる。土曜日に出勤がある週は、複合的な要因でテンションが下がるけれど、この土曜午前のスーパー巡りがままならないというのが、かなり大部を占めている気がする。今週もクリスマスと年末年始に向けて、まあまあいい買い物をすることができた。
 午後は家族でゆめタウンに繰り出した。どうしてもこれ、という用件があったわけではないのだけど、子どもたちがどこかに行きたいというので、なんとなくのショッピングモールである。年末らしい活気があった。ちなみに子どもたちは金曜日が終業式で、もう冬休みに入ったのだった。ああいよいよ1年が終わるのだな。
 晩ごはんは鍋ラーメン。ちゃんと寒い日に、満を持して鍋ラーメンができて嬉しい。鍋ラーメンだけだと寂しいかなと思っておにぎりも出したら、おにぎりで腹が膨れたのか鍋ラーメンのほうがだいぶ余ってしまった。夜になってファルマンと、日本酒とともに後半戦を行なったけれど、それでも余った。おかしいな。子どもたちが小さくて、まだ今ほど食べなかった頃に、鍋ラーメンだけでは物足りず、残った汁にごはんと卵を入れて雑炊をしていた記憶があるのに、今ではこんなありさまだ。子どもたちの食べる量ばかりを気にして、これまであまり意識してこなかった部分だけど、もしかすると自分たち夫婦の食べる量が、10年ほど前よりもだいぶ少なくなっているのかもしれない。
 翌日すなわち本日クリスマスイブの日曜日は、午前中に買い物ついでに、予約していたクリスマスケーキを受け取りに行く。ここから我が家はひと月で3回という、ケーキラッシュ期間に入る。そのこけら落としとなるクリスマスケーキは、普通に店で買うことにしたのだった。去年はブッシュドノエルだったが、今年は普通のホールケーキ、それも8個がそれぞれ別(オーソドックスなショートケーキなどは2つだったりする)のケーキになっているタイプのやつにした。こんなのって、手作りではもちろん、街のケーキ屋さんでもあり得ない(並んでいるケーキを8つ買えばいいのかもしれないが、わざわざしようとは思わない)ので、これぞ、こういう工場生産の大手メーカーによるケーキの醍醐味かもしれないな、と思って初めて選んだ。
 昼ごはんはあっさりとしたうどん。備蓄してある鶏のささみと、細かく切ったちくわ、そして卵をかき玉にして、優しく仕上げる。昨晩がにんにくやらしょうがやらを入れた豚バラ肉の鍋ラーメンで、今晩がクリスマスディナーなので、穏和なものを心掛けた。
 午後はファルマンと子どもたちはクリスマスの飾りつけをしたり、ポスターを描いたりを、金曜日の夜にやっていた「ホームアローン」を観ながら行なっていた。日記にこう書くと、まるでとても心地のよい平和なクリスマスイブのようだが、実際はみんなわがままで、ポルガは反抗期だし、ピイガは張り切りすぎて暴走していたしで、リビングからはわりと終始キーキーした声がしていた。僕はその間、4年ぶりとなった「仲間内10大ニュース」の記事の作成に勤しんでいて、無事に投稿することができた。とても嬉しい。
 晩ごはんのクリスマスディナーは、ローストレッグと、えびとブロッコリーとゆで卵のサラダ、買ってきたテリーヌと、パスタ3種というメニュー。今年は手羽元でフライドチキンなどに逃げず、きちんと前日から味を浸して、オーブンでじっくりと焼いてローストレッグを仕立てた。味はほとんど思うがままに冷蔵庫の調味料をジップロックの中に投入したのだが、食べたら絶品で、家族からも好評だったので気分がよかった。酒は、最初の1杯だけビールで、そのあとは珍しく白ワインを飲んだ。赤ワインは絶対に無理なのだけど、白ワインは昔ちょっと飲んでいた時期があった。せっかくクリスマスなので、チューハイではなく白ワインにでもしようかと思い、買っておいたのだった。とても久しぶりの白ワインは、悪くなかった。もしかするとこれからけっこう僕の飲酒ラインナップに躍り出てくるかもしれない。
 ちなみにテレビ朝日系が映らないでおなじみの「M-1グランプリ」だが、去年はTverでのライブ配信をひとり自室で眺めたけれど、今年はさすがにクリスマスディナーなのでそれは自粛し、まあ結果が出てから(結果も普通にヤフーとかで気にせず見るつもり)、合間合間でゆっくり観ればいいかな、と思っている。
 そんでもって、クリスマスのイベントであと残すところは、子どもたちが寝たあとの例の行為だけだ。しかしポルガはもう我々よりも遅く寝たりするので、寝静まった夜半に部屋に忍び込むのはすっぱりと諦め、明朝にそっと置く予定である。というかもうサンタの存在は、ふたりともさすがに信じていないような雰囲気があるのだが、特にピイガに関しては、藪蛇になる可能性があるので改めて確認をするわけにもいかないしで、まだこの形式は続けざるを得ない。続けざるを得ないというか、「もうそういうのいいから」などと言われたら哀しいので、やっぱりなるべくなら続けたいかな、とも思う。複雑な親心である。
 それでは皆様、メリークリスマス。