給付待ち一般家庭

 日曜日をのんびりと過す。どこにも出掛けないくらいのつもりだったが、子どもの服が小さくなっていたり、ドリルやノートなどの学用品が必要だったりという、まさにとっとと10万円くれよ的な案件があったため、ショッピングセンターに出向く。歳末ということで、まあまあ賑わっていた。思えば本当に子どものものにしか今日はお金を使わなかった。そのあと、眼鏡屋を覗いたりもした。現在着けている丸眼鏡が、記録を見たら3年前のちょうど12月に買っているのだけど、どうしたってレンズに細かい傷がついてきて、限界を迎えようとしていて、買い替えを考え始めたのだった。このあまりにもまん丸な丸眼鏡は、とても気に入り、それだから3年も着け続けたわけで、レンズだけ交換する、という手も考えなくもないのだが、どういう理屈か、レンズのみの交換も、フレーム込みの新品も、そこまで値段が変わらなかったりするため、そうなってくると、どうもレンズの交換は馬鹿らしいような気もするのだった。新しく買うとしたら、丸眼鏡は金色の細いフレームなので、せっかくならば真反対の、黒系の太くて四角いようなフレームがいいかもなあ、なんて思う。今日は見ただけ。というか全体的に高い。ああいう店は、既存の眼鏡店に対して、ファスト系というか、簡素で安いという切り口で出てきたのだろうに、地盤が固まるにつれてじわじわと値段を高めてきた感がある。嫌だな。いつか岡山へ行ったとき、またアウトレットで買おうかな。
 帰宅後はすぐにラーメンを作って昼ごはん。おいしい。冬の休日の昼に、冷蔵庫の余り物で作った肉野菜炒めを乗せたインスタントラーメンなんかを家族で食べるの、しみじみと満ち足りる。
 午後は子どもたちが手芸をしたいというので、世話をするともなくしながら、ひたすらキッチンでの作業に勤しんだ。煮卵を作ったり、カステラを焼いたり、夕飯の下ごしらえをしたり。いろいろ自分の部屋でしたいことはあるのに、休日の午後はなんだかんだで、気づけば4時間くらいキッチンにいる気がする。
 夕飯は手巻きずし。手巻きずしセットと銘打ったものではなく、ちょっとした刺身の盛り合わせが安く、さらにはアボカドが安かったので、そこから起案した。手巻きずしは、これまではそれなりに奮発して催すものとして捉えていたが、家族全員、そこまで手巻きずしに豪華な海鮮を求めていないことに気がつき、少々の刺身と、あとは納豆とか、ツナとか、卵焼きとか、たらこマヨとか、そういうものがいろいろあればそれでいいんだと喝破して、そんなわけで肩の力を抜いた感じで行なった。結果として、本当にぜんぜん物足りないことなく、十分に愉しめた。そうか、これでよかったのか。スーパーのウニとかイクラって、高いだけで結局あんまりおいしくないしな。日本酒がぐいぐい進み、多幸感があった。
 夜はようやく自分の裁縫を、あまり遅くない時刻まで、集中してやった。今日はバッグの持ち手にステッチを入れる工程だったので、なにも考えずにガーガー全速力でミシンを踏めて、気持ちがよかった。