2019年夏の島根帰省3日目

 空腹のまま2時ごろに寝ついて、7時半に目を覚ます。移動を午前中に済ますために、8時にはこちらの家を出たかった。それでもまずはなにか食べ物を口に入れたくて、ファルマンに所望したらスナックパンが出てきた。今回の帰省、状況が状況とは言え、料理らしい料理は本当に一切なかったな。この10日間、ファルマンが夜にLINEで「おなかがすいた」などと送ってくるので、「疎開か」と返していたが、2泊でその気持ちがよく理解できた。とにかく台風が恐ろしかったので、最低限の血糖値を上げて出立の準備をし、8時過ぎに家を出た。出てすぐに家の近所の、約7時間前に寄ってもらえなかったコンビニに立ち寄って、車内で食べるための朝ごはんを買った。そしてサンドイッチをばくばく食べながら、急いで岡山に帰った。道は空いていた。雨は尾道らへんが最も強かったが、しかしそれほどでもなかった。風は時おり強く吹き、橋梁では少しはらはらした。それでもなんとかスムーズに、昼前に家までたどり着いた。よかった。まったくバタバタした帰省だった(1日目はゆったり幸せだったけれど)。午後は夕方まで強い強い風が吹いていて、疲労感もあり、荷解きもろくにせず、家でぐだぐだと過した。
 3日目が短すぎるので、既にあれほど書いた2日目の追記になるのだけど、野球の中継を観ていてずっと疑問だった、7回に行なうあのジェット風船、あれって他人が口をつけて唾液交じりの呼気で膨らませたものが噴射して、空気が抜けたあとはともすれば頭上から降り注ぐわけで、すごく不潔なんじゃないかという問題について、いやしかしそんなはずはないだろう、なにか思いもよらない解決がなされているんだろうと思っていたのだが、いざ現場に身を置いてみたら、別にぜんぜんその問題に対する工夫なんかはなくて、幸い僕の所に落ちてくることはなかったのだけど(その様子があったらすぐさま飛び退いて逃げようと気が気じゃなかった)、しかしやっぱり気持ちが悪いと思った。他人の唾液のついたゴム製品が無数に飛ぶ風景は、ちょっとしたホラーであると思う。あと客席には下世話なまでの頻度で生ビールの売り子が現れ、あちこちでビールの注入が行なわれるため、常にうっすらとビール臭く、自分も飲んでいれば気にならないのかもしれないが、飲み会の終盤のような饐えた香りに辟易した。本当に文句ばっかり言うな。お前みたいのは連れていかなきゃよかったよ。